2013年05月22日

女性用ティ(レディスティ)考察

 常々思っていた。一般的な女性用ティ(レディスティ・赤ティ)の「やっつけ感」は酷くないかと。


 大きさが極端に小さい、造成が悪く小山のようになっていて平坦な場所がない、ホールの端、それも男性用ティグラウンドから中途半端に歩いていかないといけない場所に作ってあるなど、女性を蔑ろにしたトホホなティインググラウンドが多いが、実は最大の問題は別にある(後述する)。

 これは、コースの持ち主や設計家がほぼ100%男性であることによって起こる悲劇である。コース側はパウダールームや浴室を充実させたり、レストランに女性メニューを増やしたりして女性客を呼ぼうと必死だが、それはあくまでも経営上の作戦であって小手先だけのサービスである。なぜなら、ゴルフ場とはゴルフをする場所だからである。

 つまり、本当に女性にゴルフを楽しんでもらおうと考えるなら、きちんと楽しめるコースづくりが必要なのである。そしてその象徴が女性用のティグラウンドなのである。


 さて、最大の問題とは何か。それは距離の設定である。距離が長すぎるのだ。


 実際にあるコースを例に考えよう。下はあるコースに実在するパー4のヤーデージである。

ティ    ヤーデージ
バック(青) 383y
フロント(白) 368y
レディス(赤) 333y
シニア(緑) 333y


 まあよくあるセッティングだよね。ちょっと短めだけど。

 アベレージゴルファーの場合、ドライバーの平均飛距離は220yぐらいだろう。バックティから回る上級者で250y前後か。となると、2打目の残りは理論上は

 上級者 383y-250y=133y
 アベレージ 368y-220y=148y


 となり、上級者はショートアイアン、アベレージゴルファーで7番ぐらいになる。

 一方、シニアの男性はどうか。一般的にシニアティを使うのは、コースや競技によっても変わってくるが65歳か70歳ぐらいだろう。この年代のゴルファーのティショットは年齢によってだいぶ差があると思われるが、飛ばす人で210yぐらい、飛ばない人で180yぐらいだろうか。すると、

 シニア(飛ばす人) 333y-210y=123y
 シニア(飛ばない人) 333y-180y=153y


 となり、飛ばす人ならやはりショートアイアン、飛ばない人ならミドルアイアンかユーティリティの出番だろう。


 さて、女性の場合はどうか。女性といってももちろん年齢や体格によって飛距離は様々だと思うが、一般的な女性の場合、平均飛距離はおそらく170yぐらい、非常に飛ばす人で200y行くか行かないか、私より上の年代になると150yという方も多いと思う。ここは一般女性とシニアに分けて考えてみよう。

 一般女性 333-170y=163y
 シニア女性 333-150y=183y


 この計算によると、一般女性の場合でも2打目はフェアウェイウッドでぎりぎり届くかどうか、シニア女性なら最初から2オン自体がまず無理。こんなセッティングでパー4って、ガンジーですら助走をつけて殴るレベルのスカタンである。

 「そんなの飛ばないほうが悪いんじゃん」というバカ男どもへ。「最初から2オンが無理」とはどういう状態か、それはドライバーで最高の当たりを2回打っても届かない距離のことである。上級者なら510yのパー4。アベレージゴルファーでも460yのパー4。なんですかそれ全米オープンですか?

 1ラウンドに1個や2個なら頑張れるが、これがパー4の10ホール中8ホールとかあってみろ。絶対に途中で家に帰りたくなるに決まっている。軟弱者の男性たちよ、世の女性達はこんな過酷な状況でラウンドし、スコアを出しているのだ。恐らく女性の100切りは男性の90切り、いや85切りぐらいの価値があると思う。


 では、女性がきちんと正しく、そして楽しくプレーできるセッティングとはどれぐらいなのか。ティショットが同じぐらいの位置になるよう、白ティから70y-80yぐらい先か?違う。なぜなら、2打目でグリーンまで同じ距離が残ることは女性にまだまだ不利だからである。

 一番簡単な方法は、男女とも同じクラブを選択するぐらいの距離が残るようセッティングすることだろう。上の例で言うと、白ティから打ったアベレージゴルファーが7番アイアンを持つのだから、女性も二打目は7番アイアンを選択するぐらいの残り距離になればいいのだ。

 女性の7番アイアンの飛距離は平均100yと言われる。つまり、このホールの場合、ティショット170y、2打目100yだから総ヤーデージは270y、よって男性より約100y先に赤ティを作るのが正しい(下図)。計算すると男性のヤーデージの7割だね。

ティ           ヤーデージ
バック(青)         383y
フロント(白)         368y
シニア(緑)         333y
距離的に正しいレディス(赤) 270y


 同じ計算で行くとパー3なら60-70%ぐらいの位置に、パー5なら「ドライバー+ショートウッド+ショートアイアン」と考えると男性なら540y、女性なら170y+140y+90y=400yなので75%ぐらいのヤーデージになる。


 念の為に言っておくが、今までの話は女性が飛ばないし可哀想だから前から行ったら?という意味ではない。あくまで男女が平等にプレーするための案であり、よって飛距離に自信がある女性プレイヤーは今のティや白ティからどんどんラウンドしてもいいと思う。

 だってどう考えても不公平だよ。ティショットで完璧なドライバーショット打って、2打目で完璧なフェアウェイウッド打ってもパー4が二打目で届かないってのは。それなら最初からパー5にすべきだよね。


 というわけで結論。レディスティは男性の70%の距離に作りましょう。パー3で30y〜60y前、パー4で100y〜130y前、パー5なら150y〜200y前。それでやっと男女とも同じ条件でプレーでき・・・あ。判った。

 コースを牛耳ってる世の男どもは、女性に負けたくないからわざと赤ティを難しくして・・・おや、誰か来たようだうわ何をするやめr


(ドリルB:1812/10000)
(アプローチ:9135/10000)
(素振り:1275/10000)
posted by hiro at 20:35| Comment(4) | 雑文
この記事へのコメント
男性です.
あなたと同意見です.
ほぼすべてゴルフ場のレディスティの位置が長いと思います.
先日行ったゴルフ場ですとレディスティ総距離5200y 、これは,男性が8800yくらいのコースをまわっていることに匹敵します.
同考えても対等ではないです.

大阪に住んでいるのですが,男性と女性が対等に回れるコースを探しています.なにか情報がありましたら教えてください.
Posted by しんたろ at 2014年05月06日 11:58
しんたろうさん、初めまして。
男性で同意してくださる方は意外と少ないので嬉しいです。

そうなんですよね、非力な女性が一生懸命フェアウェイウッドを使っているのを見ると、これは男の無知からくる「いじめ」だといつも思います。

大阪近辺のコース・・・女性の集客に力を入れているメッチャでもレディスティから5300y超ですもんね。

私のホームコースきさいちCCでも、アコーディアになっていくつかレディスティが新設されました。それでもまだまだです。

あと、大迫たつ子プロが所属している有馬カンツリーでも、大迫プロの掛け声の下、レディスティの前方への変更が進められているそうです。

すいません、大してお役に立てなくて。もしレディスティが適正な位置にあるコースが見つかったらまた日記にでも書きます。
Posted by hiro@ごる日々 at 2014年05月07日 11:45
はじめましてです。
いつも楽しみに拝見さして頂いてます。

私はきさいちカントリーをホームグランドでごるふを楽しんでいます。

いつも四人(男3)で回っている内の1人の女性がhiroさんのご意見に感銘しております。

その女性はきさいちカントリーのミドルの第2打も当然ロングも

ドライバーで打ち始める至難の技をとうとう身に付けてしまいました。

なぜそんなことを、と思われるかも知れませんが距離が出ないので

本人が出した苦肉の策でした。1打目を打ち終えてドライバーをそのまま

担いで歩く姿には女性の逞しさを感じさせるものがあります。

hiroさんの日記を読んでからは、私は全米プロ仕様のラウンドをしてると

ゆう感じさえあります。本人に代わってお礼さしてもらいます。

本当にありがとうございました。

追伸

この四人で去年で神戸ゴルフ行って来ました。

これもhiroさんの影響でした(^-^)






Posted by しん at 2014年05月13日 09:30
しんさん、はじめまして!
直ドラをマスターされた技術は素晴らしいですね。私は練習場でさえ1回も打てたことがありません。

意見に同意して頂いて嬉しいです。この問題はもっと大きく話題になってもいいと思っているんですが、
改造にはだいぶお金がかかるので、コースは見て見ぬふりをしているというところでしょうね。

ジュニアや女性をもっと受け入れてくれるコースが増えれば、自然と是正されてくるのでしょうけど・・・

神戸ゴルフ倶楽部、今でも全ホールを思い出せます。まさにゴルフの原点ですよね。
Posted by hiro@ごる日々 at 2014年05月13日 11:50
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