2019年05月21日

「正しいことの白」


 プロゴルフにまつわる都市伝説的な噂は色々ある。


 癖の悪いコーチは教え子の女子プロに手を付けてしまうとか。誰とは書かんが。

 ジュニア上がりの女子プロは世間や異性を知らずに大人になるため、好きな男ができると狂っちゃってゴルフどころではなくなり、消えていくとか。誰とは書かんが。

 未だに地方開催のトーナメントではその地方の反社会的勢力が深く関わってるとか。

 プロ支給品のクラブは市販クラブとは別物の、高反発違反クラブであるだとか。一時飛ぶ鳥を落とす勢いだった某女子プロが急に成績が出なくなったのはそのせいらしい。


 噂として流れてくるということは「まあそういうこともあるだろうな」と思えるけれど、いずれも当事者・関係者しか真偽の程はわからず、当然証明することもできない。

 しかし、4番目の「違反クラブ」について、これ以上ないはっきりとした形で証明されてしまった。


 つい先日、総武カントリークラブで開催された、ダイアモンドカップ2019の練習日。R&A主催の用具テストが実施された。そこでドライバーの反発係数が測定されたのだが、驚くような結果が出た。

 計測は任意で行われたのだが、出場144人中129人が計測所を訪れ、195本のドライバーが計測されたが、そのうち34本が不適合、つまり違反クラブと判定されてしまったのだ。

 195本中34本って、2割弱である。約5本に1本弱の割合で違反クラブが使われてたということだ。これってすごくね?



 もちろん、メーカーから支給されたものをそのまま使ってた、つまり知らずに使っていたプロがほとんどだろう。記事(注)に書かれていたように、使っているうちにヘッドがこなれ、結果的に違反クラブになってしまったものもあるだろう。しかしそれにしても2割弱っていうのは異常な数字だ。中には、(いわゆる)確信犯的に使っていたプロやメーカーもいたんじゃないの?と思われても仕方ない数字であるとも言える。

 まあいずれにせよ、今回のテストでは、「プロの使うクラブは市販品とは別物」という都市伝説を証明した結果になった。まあプロゴルファーは腕一つに生活がかかってるし、メーカーも何億も開発費掛けてドライバー作ってるんだから、両者とも一生懸命なのもわからなくもないけど、「バレなきゃルール違反してもいい」というのはちょっと違うよね。キレイ事かもしれないけど。



 ただ、練習日に自主的にこうやって計測してもらうプロやメーカーはまだ良心的なのだ。問題は、計測所を訪れなかった15人。ただ面倒くさかったとか時間がなかったプロもいるだろうけど、計測したら違反クラブであることがバレるからバックレた、ってやつがいるはずだ。いや絶対いる。間接的証拠(2割が違反クラブ)から間違いないところだろう。

 私が思うに、誰が計測所に来たのか(誰が来なかったのか)、違反クラブはどこのメーカーだったのか、そういう事をきっちり公表すべきじゃないかと。隠すということは後ろめたいことがあるってことだよね。それって犯罪者を幇助するのと同じ考えだよね。業界のダークな部分を、JGAが積極的に残そうという意思表明だよね。



 スポンサー様(クラブメーカー)にどうしても逆らえないということなら、前もって「1シーズンに1度、抜き打ちで試合中に全選手のドライバーヘッドを検査します」と言っておけばいいのだ。そこで違反が出たらこれはもう「不注意」や「経年変化」では済まされないだろ。当然そのクラブを使ってたプロは失格だし、場合によっては何試合化出場停止にしてもいい。

 でも、実際には絶対できない。なぜなら、皆が怖がって適合クラブを使いだしたら、ドライバーの平均飛距離が前年度より間違いなく落ちるから。今はツアーの平均飛距離や故人の飛距離などのスタッツがきちんと測られてるから、今まで違反クラブを使っていたことがもろにバレてしまうだろう。

 すると、スイング改造や故障でたまたま飛距離が落ちたプレイヤーやメーカーがとばっちりをくらうことになる。そう、一部のズルをするやつのために業界全体が悪に染まり、そしてそれを正すことすらできなくなってしまっているのだ。



 バレなければ(何をしても)いい、という考え方は、結局は自分だけでなくその世界すべてを腐らせていくことになる。でも、どの世界もどんな時代でも、とばっちり受けるのはそういう悪いやつではなく、真面目に生きている大多数の正直者なんだよね。

 そういう意味でも、R&AやJGTOやJGAには邪悪な「黒」の世界ではなく、「正しいことの白」のなかにいる、と胸を張って言えるような機関になっていただきたい。



注・・・今日の日記はパーゴルフ+プラスの記事を参考にさせてもらいました
posted by hiro at 12:01| Comment(0) | 雑文