2017年02月15日

重箱の隅マナー


 時代やスタイルによってマナーは変化していく。ゴルフにおいても然り。

 「若者」や「女性」が仲間同士で、あるいは1人でエントリーするという新しいゴルフスタイルが定着し、過去の「目上の人、あるいは上級者にコースへ連れて行ってもらい教えてもらう」という形のほうが珍しくなってきた。

 「ジャケット着用」「ジーンズ禁止」という当たり前だと思われていたマナーも今や多くのコースで形骸化し(それが良いとか悪いという議論は別として)、ゴルフのカジュアル化は確実に進んでいる。数十年前はチノパンもダメだったしね。

 また、社用ゴルフの衰退とともに「接待ゴルフ」における独自のマナーも絶滅の危惧を迎えている。ゴルフに「目上・目下」という概念は基本的には不要なのだが、接待ゴルフつまり仕事の延長線上でゴルフを覚え育ってきたオッサン、いや失礼高齢者の中には「年上が偉い、自分勝手に振る舞って当たり前」という意識が抜けない人が未だにいたりする。

 そんな中、どちらかと言うとギリギリ「時代遅れゴルファー」である私は、そういう「マナー過渡期」にどうすべきなのか、どう振る舞えば良いのか悩むことがいくつか出てきた。

 といっても、すごく細かい所ばっかり。しかし神は細部に宿るのだ。細かい部分に気を配ってこそのゴルファーである(何を偉そうに)。というわけで今日はそのあたりを考えてみたい。

 ただしあくまで個人的意見・感想なので、私が考えるマナーが絶対に正しいとか、こうすべきだという意図はない。まあやや時代遅れのおっさんの愚痴と思っていただければ。


 乗用カートの運転

 基本は「目下の者が運転し、目上の者がただ乗るだけ」なんだろうけど。この前の月例で団塊の世代の方々3名とご一緒させてもらったのだが、全員見事に運転席を避けて座るんだよね。俺が4番目の打順であろうが、クラブを何本かもってようが、私が運転して当然という暗黙の空気。

 いや別に運転するのは苦にならないから良いんだけど、たまには後ろの席でレインウェアの雨粒を拭いたり、飲み物を飲んだりしたいときもあるじゃん。あの、無言の「お前が運転せえ」という圧力は逆にマナー違反だろおっさんとちょっとだけ思った。もうちょっと進行とか気遣えよと。

 あと、逆の意味で困るのが「カートの運転が超荒いのに運転したがるヤツ」。下りでもアクセルを床までベタ踏み、カーブでもカート道の段差でも減速しない。いつか事故りますから。


 リモコンカートのリモコン持ち係

 コースを一番良く知るもの、ラウンドに余裕があるものが持つべきなんだろう。でも、カートの運転と同じで「面倒なことはお前に任せた。ワシャ知らんもんね」的な空気を最初から出されるとちょっとイラッとする。

 え、それはマナーの問題じゃない?
 

 ピンフラッグの扱い

 全員がグリーンオンさせた後、ピンフラッグを抜くのは「一番近くにオンさせた者」あるいはその段階で「ピンの一番近くに立っている者」でいいと思う。では、全員がホールアウトした後ピンを刺すものは?

 原則は「最初にホールアウトした者」であるが、昔のマナーとして「その組で一番目下の者がピンを持ち、戻す」というものがあった。つまり最初にホールアウトしたものが目上の人間、あるいは女性なら、目下の者「ピンを持ちます」と声を掛けて引き継ぐ。

 まあこれはマナーと言うより「敬老精神」や「レディファースト」つまりジェントルマンとしての振る舞いだと思う。なのでやりたい人だけやって、原則の「最初にホールアウトした人が持つ」でも構わないかなと。

 実際、「ピン持ちます」と声を掛けた場合、ほとんどの人は「いいよ」と断ってくれる。当然のように差し出す人も中にはいるが、そういう人に限って以下略。

 あ、女性は可愛く甘えていただいて結構。っていうか、女性に重たいピンフラッグをもたせるのは男性同伴者のマナー違反、とは言えなくても気配り不足かと。

 あと、最初にホールアウトしたのにピンを持たないやつは最低。え、お前よくやるじゃんって?トリプルボギー叩いて落ち込んでるんですごめんなさい。



 投げるな、倒すな

 ピンフラッグ絡みで。何度も何度も書いてるけど、ピンフラッグをグリーン上に投げたり倒したりする腐れ外道は未だに多い。

 数十年前は日本のほとんどのゴルフ場は高麗グリーンでしかも今のようにデリケートじゃなかったから、多少乱暴にピンを置いても芝が傷つくことは少なかったと思うが、その頃ゴルフを覚えた人がその頃と同じつもりでデリケートなベントグリーン上にピンを放り投げる。もうアホかと。

 あるいは、キャディ付きでゴルフを覚えた世代の人が、セルフプレーのマナーを知らないまま現在に至っているという背景もあるだろう。

 で、ベテランゴルファーがそういう事をしているのを見て、「あ、ピンはそういう風に扱うのが格好いいんだな」と勘違いした部下や後輩が真似をする。そうやってグリーン・デストロイヤーが増殖していったことは想像に難くない。

 このピン放り投げ、他のマナーを守る普通のゴルファーとか、相当なベテランとか上級者でもする人が多い。今日も私は心のなかでため息をつくのであった。



 「もったいない!」

 これも何度も書いてる事だけど、短いパットを外したら判で押したように「もったいない!」という人いるよね。それ、慰めでも何でもないですから。言うなれば傷口に塩を塗る行為ですから。ましてや、友達でも何でもない、今日会ったばっかりのおっさんに言われる筋合いはこれっぽっちもねえんだよ!

 いや、そう口に出したい気持ちはわからんこともないんだよ。ベタピンについたバーディパット。起死回生のアプローチ。超ロングパットが80cmに付く。そういう状況はやっぱり石にかじりついてでも入れなアカン。それを外して「ああ残念、惜しかった」という気持ちが「もったいない」という言葉になって現れる。

 でも、その感情はあくまで「自分」のもので、他人にどうこう言われるべきものではないはずだ、と思う。

 というわけで、「もったいない」は自分のパットのときだけに使いましょう。あるいは、「さっきのパット、ちょっともったいなかったですね」などと言い方を考えましょう。



 人のプレーを見る

 ティショットで打順が4番目の人に起こりがちなんだけど、打ち終わった3人が皆カートに戻ったりティグラウンドを降りてしまったりして、その人のティショットやボールの行方を見ていない。これはちょっと失礼ではないかと。

 1ラウンドに数回ならいいけど、毎回そういうことをされると心が折れそうになるよね。特に4番目に打つ人というのは大叩きしたか、その組で一番ゴルフが上手くいっていない人なんだし、何度もそういう仕打ちをされるとすごく孤独を感じたりどんどん悲しくなってきたりするんだよね(経験者は語る)。

 まあ、そういう屈辱をバネに上手くなるんだという意見もあるだろうけど、いつもオナーを取るような人はそういう「ダッファーの悲哀」を忘れがち。「上級者は性格が悪い」と言われないためにも、全員が全員のティショットに注目しましょう。


 以上、自戒も込めて。
posted by hiro at 11:34| Comment(0) | 毒舌